小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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alwHOMEalw読んでみるalwインフラ(4) 地域のためになくてなはらないものたち

インフラ(4) 地域のためになくてなはらないものたち

一般国道5号(4) トンネル



国道5号小樽管内のトンネル
 小樽管内で国道5号に掘られたトンネルは12本存在する(表1)。最も古いのは昭和35年の桃岩トンネルと塩谷トンネル、最も新しいのは平成12年の張碓トンネル。但しこの張碓トンネルは修築である。また最も延長距離が短いのが桃岩トンネルと笠岩トンネルの370m、最も長いのが長橋下りトンネルの1,000mである。この時代の名称は昭和27年から一級一般国道5号、そして昭和40年には一般国道5号と改称され今日に至る。

塩谷・桃岩トンネル
「両トンネルとも幅9m、高さ6・5m、2本並列の蛍光灯を付け従来のトンネルより2倍以上も明るく、新聞が読めるほど。塩谷はこれまであった7つのトンネルのうち小樽市寄りの3つを省略した形になったが、あとの4つも5カ年以内に拡幅し、コンクリート巻き立てをする。一方5月に着工した桃岩トンネルから蘭島側2,674mの道路線形改良もこのほど終わり、これも10日から使用する予定」<北海道新聞昭和35年11月3日>

忍路トンネル
「1年がかりで工事を進めてきた国道5号忍路トンネルの工事が完成、10日ごろ開通式を行うことになった。新トンネルは長さ505m、高さ6m、幅員9mで切り口の形はユデ卵を半分に割ったような円形。地質が柔らかいためV型鋼を埋め込んだり、見通しを良くするため、小樽市寄りの入口をラッパ状に開くなどの工夫をするなどして、昨年12月に工費1億7,000万円で着工、ようやく完成したもの。トンネルの前後に幅員9・5m、長さ700mの道路もつき、このトンネルにより、これまでの国道よりも500mほど短縮された。また、旧国道は8%というきつい勾配だったのが2%となり、車の通行ははるかにスムーズとなる。」
<北海道新聞昭和36年12月>

トンネル設計
 これらの記事をみるとわかるように、トンネル設計では照明や勾配・規模・抜けた後のカーブを知らせる「標識」などの「走行環境」、周辺の地質などの「地質環境」、カーブの度合いなどの「地形環境」、さらにはV型鋼埋め込みなどの「工法」やラジオ受信などの「電波環境」など多岐に亘る検討をおこなっている。

維持管理
 これら小樽管内の国道5号の12本のトンネルの維持管理は北海道開発局小樽開発建設部がコントロールし、検査をコンサルタント会社に委託し、様々な角度から安全度をチェックされている。それらの検査結果は小樽開発建設部に集約され、問題点解消の優先順位と予算組が計画されている。