小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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編集後記

笑い皺


 誰かが言った訳ではないが、「近づき難き眉間皺 近づき安し目尻皺」と常々思っている。眉間に皺寄せる顔を見ると、なにやら神経質そうで気難しそうで、なにをいっても「そうじゃない」といわれるか、「そうだとしても、しかし」と跳ね返される気になる。目尻の皺は笑うと明確に刻まれるからハナっから笑い皺、だから包み込まれる寛大さを漂わせる。性別も年齢も問わず、人の表情の中でこの目尻に刻まれる瞬間の表情が実に美しい。
 それが微笑みの場合は清濁併せのむ寛大さを醸し、照れ笑いの場合は永遠の少年を醸し、破顔の場合はダイナミズムを醸す。人の笑いの表情が人生にとって大事な何かを含んでいるようにさえ思っている。
 人は感覚がズレていることに笑い、印象がピタリと一致していることにも笑う。また笑いを衣として纏うこともよくある。だから笑いに定義などあってはならないし、定義がないから万能であり万感だ。

歴史文化研究所
副代表理事・編集人 石井 伸和