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地産(18) 後志でなにが生産されているの

豪雪うどん
ホテル第一会舘
総務・営業統括部長 大砂 誠司 氏




ホテル第一会舘
 昭和38年、第一給食センターとして創業。その後、倶知安町市街地随一の宴会場、会議室を備えたホテルとして営業。現在はホテルの他、飲食店やグループ企業にて旅行業も展開している。

田舎うどん
田舎うどん
じゃがいもうどんの誕生
 今から20年程前、現在の社長(当時:専務)、中井直樹氏が当時の調理長に倶知安町の名産である、男爵いもにこだわった新しい宴会メニューの開発を要請した。狙いは「一村一品」的な発想で町の特産になればという思いからだった。調理長は色々とメニューを開発したが、どれもメニュー化させる決断には至らなく、悩んでいた。
 ある時、調理長の出身地である蘭越町に行った際、メニュー開発に大きなヒントとなる話に出合う。それは、親の知り合いで留寿都の農家が戦中、戦後の食料難の時、デンプンを小麦に混ぜ、うどんとして食べていたという話だった。まったく予想していなかった使い方だった。羊蹄山麓はじゃがいもの産地なので、でんぷんは豊富にあったが小麦粉は高価だったため、うどんを作る時には生活の知恵として、でんぷんを混ぜて作ったのだという。
 この話を受け、中井氏は製品化できるのではという予感のもと、いよいようどんの開発が始まった。
 家庭で食べる程度のものは作ることができたが、ホテルの料理として常に安定した品質にするには簡単な話ではなかった。最初はすぐに麺が千切れたり、時間が経つとボロボロになったりと、小麦粉とでんぷんとの配合比率、気温、湿度、水の温度などで麺の状態が日々変わるなど、製品化に向けての悪戦苦闘がしばらく続いた。試行錯誤の末、やっと完成したのは1年後だった。
 道産小麦粉と高品質の男爵いもでんぷんにこだわり完成したうどんは、茹でるとコシが強く、透明感のあるツヤで、味も納得のいくものだった。ここにじゃがいもうどんが誕生した。

梅とじうどん
梅とじうどん
「じゃがいもうどん」から「豪雪うどん」へ
 じゃがいもうどんはお客様にも好評で、ホテル第一会舘宴会でのオリジナルメニューとなった。その後、館内レストランのメニューとして一般のお客様にも出すようになったところ、珍しさもあり地元の方々が町外のお客様を連れて来てくれるようになり、次第に定着していった。ホテル内のレストランで、これ程うどんに力を入れてメニュー化しているのは極めて稀といえる。
 いよいよ、自社での消費ばかりではなく、小売りを目指す段階に入った。そこで課題となったのが製品のネーミングだった。「じゃがいもうどん」ではインパクトがなく、今後の展開に期待感が持てなかった。何とか倶知安町のイメージを全面的に出したネーミングをつけたかった。色々出た案の中から「豪雪」という言葉が出てきた。しかし当時の社長(現会長)は「豪雪」はマイナスのイメージがあるとのことで、難を示した。しかし中井氏はそれを逆手にとり、倶知安町の豪快に降り積もる真っ白な雪を思わせる「豪雪」にこだわり、「豪雪うどん」と名付けた。製品化されてから、今年で18年となる。
 因みに近年は、倶知安、ニセコにオーストラリアから豪雪のパウダースノーを求めてたくさんの人がやって来ている。いわゆる「豪州」の人達だ。今を予期して付けたネーミングではなかったが、偶然とはいえ「豪」は縁のある文字となっている。

清酒『豪雪」
清酒『豪雪」
製品展開
 当初は生麺のみを製造していたが、生麺は製造の手間、賞味期限やデリバリーの問題もあり、製造量に限界があった。そこで、もっとたくさんの方に食べていただくために、賞味期限の長い乾麺が開発された。
 乾麺は通常の製品の他にニンジン、カボチャ、ホウレン草を麺に練りこんだものもあり、バリエーションに富んでいる。また乾麺は、地域を代表するギフトとしての商品力が認められ、シーズンには町内の大型店で販売されている。さらに夏限定の製品やプライベートブランドとして清酒「豪雪」の販売など、差別化された製品が続々登場している。
 じゃがいもうどんという、食糧難時代の農家の家庭料理が、今、企業の製品となり、売上の柱の一つとなっている。改めて「気づく」「感じる」ことの大切さを伝えてくれた製品だ。
 ホテル内のレストランで、豪雪うどんメニューで人気があるのは「田舎うどん」とのこと。倶知安町へ行った際は、ぜひご賞味を。

ホテル第一会舘
ホテル第一会舘
ホテル第一会舘
〒044-0033 虻田郡倶知安町南3条西3丁目13番地
TEL 0120-36-1158/0136-22-1158 FAX 0136-23-2258
URL http://www.d-kaikan.com E-MAIL:info@d-kaikan.com
※JR倶知安駅より徒歩8分。国道5号線より徒歩3分。駐車場有。
※「豪雪うどん」購入希望の方はホテル第一会舘内売店、またはホームページで。他の販売店に関してはお問い合わせください。