小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地産(17) 後志でなにが生産されているの

塩麹
田中酒造株式会社
総務企画部 今井のり子氏



麹づくり
麹づくり
老舗の酒造会社
 田中酒造は明治32(1899)年の創業。
 主要銘柄はご存じ「宝川」。昨年、札幌国税局新酒鑑評会において「宝川」は道産米吟醸酒の部、純米酒の部で共に金賞を受賞した。また田中酒造は道酒造好適米が開発された平成10年以降、◆全国新酒鑑評会金賞、3回◆南部杜氏自醸清酒鑑評会優等賞、8回◆札幌国税局新酒鑑評会金賞、5回◆世界モンドセレクション金賞、3回と数々の賞に輝いている。平成23年には第33回全国酒類コンクールで「宝川」本醸造が日本酒の普通部門で1位になった。
 現在の当主、田中一良氏は4代目。北海道産米100%にこだわり、酒造りを続けてきた。酒造りには北海道産米は適さないと長年いわれ続けてきた中で、技術を磨き、品質を高めた結果、全国的に評価される酒造会社となった。

キュウリの塩麹漬
キュウリの塩麹漬
商品開発
 近年、田中酒造では酒造りの技術や原料を使った新たな商品開発に取り組んでいる。これまでに、酒粕まんじゅう、みりん、みそ粕ラーメン、じゃがいもせんべい、カステラ、酒粕あめなどを商品化している。すべて北海道の食材と田中酒造の原料を使うことが商品化のテーマという。そして今回取り組んだのは「麹」だった。その商品化を任されたのが今井さんだった。

鶏肉の塩麹焼
鶏肉の塩麹焼
塩麹とは
 麹そのものは、酒造りにとってなくてはならないものであり、自社工場には原料として酒を仕込む際には常に製造されている。甘酒や漬物を作る時には麹を使うことがあるが、それ以外では家庭では日常あまり使うことがないのが現状。この麹を商品化するのに目に留まったのが「塩麹」だった。
 塩麹とは麹に塩と水を混ぜ発酵させたもので、野菜や肉、魚などに漬けるとまろやかな味に仕上がるすぐれものの発酵調味料。その発祥は東北地方からではないかといわれているが定かではない。
 現在、万能調味料として雑誌やレシピ本、テレビなどで全国的な話題となっているが、今井さんはそのずっと以前から注目していたという。それは酒造会社なので、一般の塩麹より使う米の種類と米の磨き方が大きく異なり、きっとおいしい塩麹になると確信していた。
 一般の塩麹は食用米を10%位磨いて作るが、田中酒造は表面を30%程磨いた清酒用米を使うため、色が白く雑味のない味になる。しかも発酵が早いという。

タコの塩麹カルパッチョ
タコの塩麹カルパッチョ
うまさのヒミツとおいしさの提案
 麹はデンプン質分解酵素が糖を、タンパク質分解酵素がアミノ酸(うま味の元でグルタミン酸)を造りだすため、素材をやわらかくしてうま味を出す。このため、塩のみで漬けたキュウリの浅漬けよりもまろやかで甘みのある浅漬けになるという。またタンパク質分解酵素の働きで、塩麹漬けにした肉などは焼いてもふっくらとやわらかな仕上がりになる。
 塩麹そのものは、麹さえ手に入れば誰でも簡単に作ることができる。塩を使うので保存期間も長く、出来上がった塩麹は冷凍保存し、解凍して使っても効果は変わらないという。
 ただ、田中酒造の塩麹は清酒用米で作るため、他社とは全く違う塩麹となっているのが特長。
 最近、塩麹がマスコミ等で取り上げる機会が増えてから、田中酒造にも初めて使ってみようというお客様が買い求めにやってくる。今井さんはその都度、製法や食べ方を細かく説明し食の提案をしている。今では代表的な調理方法を紹介したチラシを作り、お買い求めのお客様に渡している。
 これまで開発したものは、商品そのものを食べていただく商品だった。しかし今回の塩麹は、まずはお客様に使い方、食べ方の提案が必要な商品だ。丁寧な接客をし、納得していただいてから買っていただく商品。ここが今までと大きく違う点だ。お客様のアイデアでどんな料理になっているのかが楽しみだと今井さんは言う。ちなみに田中酒造の塩麹を使った漬け物は、昨年「北海道T-1グランプリ2011」法人の部で金賞を受賞した。
 酒造りのノウハウで新商品を開発し、食の提案を進める田中酒造に注目。現在も次の商品を開発中。

■田中酒造株式会社
◆本店(小樽市歴史的建造物)
〒047-0031 北海道小樽市色内3丁目2番5号
TEL 0134-23-0390 FAX 0134-22-7210
E-mail:otarutsh@triton.ocn.ne.jp
URL:http://www.tanakashuzo.com/
【最寄のバス】中央バス「色内川下」下車(徒歩約2分)/散策バス「田中酒造本店前」下車
【徒歩】JR小樽駅より約10分
【駐車場】乗用車10台

◆亀甲蔵(小樽市歴史的建造物)
〒047-0016 北海道小樽市信香町2番2号
TEL 0134-21-2390 FAX 0134-21-2424
E-mail:kikko-g@triton.ocn.ne.jp
【最寄のバス】中央バス・散策バス「田中酒造亀甲蔵前」下車
【徒歩】JR南小樽駅より徒歩約5分
【駐車場】乗用車30台、大型バス5台

【営業時間】本店、亀甲蔵 AM 9:00〜PM 6:00
*塩麹は本店、亀甲蔵で販売しています。

亀甲蔵
亀甲蔵

亀甲蔵店内
亀甲蔵店内