小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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意匠(22)

コンクリート打ち放し



無機質感
小樽は無機質感がお似合いだと個人的に思っている。豪華とかゴージャス、雅とか金ピカより、わびさびた中に風情が滲む方が小樽らしいという意味だ。もっといえば染みや滲みが風情に映るのが無機質感だと思っている。小樽のファンタジー性は歴史的建造物の再利用が原動力になっている。歴史的建造物といえば新築ではないから、染みや滲みや風化もある。そんな無機質感ばかりじゃ景観が寂しいともいわれるが個人的偏向だから議論にならない。
 ともあれ、無機質な新築物件も結構存在するのを見ると個人的偏向でもないようだ。コンクリートの打ち放しのことである。決してハデではないが、重厚でかえって中身に興味をそそる。

コンクリートの打ち放し
 コンクリートの打ち放しは、建築家の安藤忠雄が好んで使う技法だが、型枠に流し込んだコンクリートを以て完成とすることから、一発仕上げの精度や美しさが要求される。しかもこの技術は世界中で日本が最も普及している。ただ緻密な技術でもあるため、気泡などができる場合もあり、左官屋と絵描きのコラボで自然に見せる場合もある。
 構造は鉄筋コンクリート造(RC)。ちなみにコンクリートの打ち放しに見える壁紙まで出回っているから、間違いなくニーズも高いようだ。

住宅とまちづくり
 どんな家を建てるかは建て主の勝手である。雨露をしのげられるならという最低限のニーズもあれば、金に糸目をつけずにあれもこれも完備する方もいる。
 仕事が本人の投影であるなら、自宅も外と内の境目の構えとして本人の投影である。だから可能な限り個性を込めたいと願う。建て主の個性と街並みとの調和、あるいは街並みへの提案であってもいいが、家に加え街並みという公的なバランスを考えに持ち込むことは、充分まちづくりに貢献することになる。
 家はあなたの家ですがあなただけの街並みではないということか。