小樽の皆さま、小樽出身の皆さま、小樽ファンの皆さまへ! 自立した小樽を作るための地域内連携情報誌 毎月10日発行
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地域資源活用ビジネス(26) 小樽独自のビジネスモデル

小樽造園組合
組合長 三栖 裕司 氏 (株式会社宝樹造園代表取締役)

〒048-2672 小樽市塩谷4-13
TEL:0134-26-0488
FAX :0134-26-0212


小樽造園組合
 株式会社阿部新香園、有限会社市島造園、有限会社香春園、株式会社宝樹造園、有限会社若崎造園の市内5社によって組織される小樽造園組合は、25年ほど前には10社前後で組織された事業組合であったが、公共事業の削減などによって減少し、平成20年より現在の組合として継承されている。

地域貢献
 組合の事業概要には、組合企業発展のための様々なものがあるが、ここではボランティアでかかわる地域貢献を取り上げる。計画では本年8〜9月に旧寿原邸の庭園の剪定を行う。その目的は、「社会貢献活動を通じて、小樽市および市民にとっても造園会社が必要であるとの認識を得るため」とある。
 旧寿原邸は数多くある小樽の歴史的建造物の中でも、豪華な庭園を持つ施設。
 この建物の所有は明治42〜大正9年まで橋直治で、建築年とされている大正元年は橋直治の別邸として建てられ、大正9年の電話帳に寿原外吉とあり、昭和3年〜昭和9年の間に寿原邸になった。(17号再生史参照)

旧寿原邸
 この建物は昭和61年に寿原家から小樽市に寄贈され、平成3年に小樽市指定歴史的建造物となり、平成20年からNPO法人北海道職人義塾大學校が指定管理者として管理運営されている。
 庭園の石には小樽天狗山周辺の揮石安山岩を使用し、上段には和室に池を配した日本庭園、中断には洋間に六角雪見灯籠、下段には小樽港を見下ろす芝生が敷かれている。

庭園メンテナンス
庭、庭園、公園などのメンテナンスは本来、1年間放っておくと、その修復に3年必要というほど気を遣うシロモノといわれる。
 それは「自然を人間の意図により人工的に継続させる」ハナレワザだからだ。その気遣いが植物だけとは限らない、京都の枯山水などの石組の石も洗う手間が必要という。
 さらに作庭して10〜15年してはじめて庭の持つ雰囲気が醸し出されるという。
 自然が自然のままで芸術的な風景や癒される風景は無数にあるが、一度、人の技術で加工した庭となれば、そのくらいの気遣いを要するというのも、自然に守られて生 きている人間のつとめともいえるだろう。

小樽と庭園
「かなしきは小樽の町よ 歌ふことなき人々の声の荒さよ」と詠んだように、「歌ふこと」つまり文化や粋に無頓着な小樽の様子を石川啄木は嘆いた。それほど発展期の小樽は多忙極まりなかったともいえる。
 とはいえ神社仏閣には境内と位置づけられる庭園が備わっているし、塀囲いに中に庭園を築いた商人もいる。金子元三郎邸や金澤友次郎邸は今はないがその典型だ。
 庭には、宇宙を表現したり、花を愛でたり、自然を見習ったり、屋外生活を楽しんだりする味わいの文化が詰まっている。一気呵成にできた小樽の街が、個々人のライフスタイルの中に、庭をどう関わらせていくかが問われている。

宝樹造園の奉仕
 組合長の三栖氏が代表をつとめる宝樹造園では、小樽開発建設部管内植栽維持工事の中で後志各地でボランティア作業を行っている。いわゆる開発局マターなので主に国道沿線の歩道の植樹帯の植栽維持をいう。奥沢・蘭島・余市・倶知安などのポイントを本年進めている。

まちづくりと自然
 組合や企業によるメンテナンスは貴重な地域資源保護だが、公共事業が充実していた頃には、業務としてメンテナンスは欠かさず発注されていた。それが急減されてきた今日の姿は、造園に携わるプロから見ると「自然に対する人間の裏切り」にも映る。それほど自然のナーバス性を熟知しているからだろう。
 また一方で、全国的にも突起しているほど多い、小樽のまちづくり運動の中に、自然部分が少なかったことも大いに反省すべき点だ。
 まちづくり団体や組合・企業などが志をもってボランティアで様々な公的任務を担う受け皿づくりは、来るべき地方主権時代には欠かせない。

沿革
●昭和30年3月23日 小樽植木業組合創立
          発起人:吉田 孫吉、柴野 卯吉、坂本 金吾、吉村 和紘
●昭和31年3月10日 組合長:柴野 卯吉
●昭和40年3月31日 組合長:吉村 和紘
●昭和48年3月3日 組合長:大村 幸生
●昭和50年6月28日 樹魂碑建立(梅ヶ枝芝公園)
●昭和52年9月13日 公園内樹木剪定奉仕(21名参加)
●昭和53年7月26日 公園内樹木剪定奉仕(27名参加)
●昭和54年7月24日 公園内樹木剪定奉仕(29名参加)
●昭和55年7月14日 公園内樹木剪定奉仕(32名参加)
●昭和58年9月7日 公園内樹木剪定奉仕(21名参加)
●昭和60年3月16日 組合長:吉村 和彦
<造園30年のあゆみ 小樽造園植木組合 昭和60年>