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意匠(13) 煙筒


『記憶の小樽 岡田明彦写真集』より
『記憶の小樽 岡田明彦写真集』より

炉の語源
 煙突はラテン語のcaminus(カミヌス)からヨーロッパの各国語に波及し、これはそもそも「炉」を意味する。したがって屋内で発生する煙を屋外へ排出する装置をいう。これが屋根の上に突出した煙突になるのは15世紀。この装置を外に突出させたとき、逆に風を屋内に引き込まない構造に進化したことによる。
 日本では、江戸後期に訪れた外国人が移入し、もともとあった煙出し(24号参照)に対し、煙筒という語として普及してきた。
<平凡社『世界大百科事典』>

日本での普及
住宅家屋で燃料を使用する場合は、煮炊きと暖房で、寒冷地では煙筒が普及してきた。その燃料が薪や石炭という時代である。ところが燃料が石油に代わり、それもFF式になる昭和50年代以降には、煙筒ではなく壁に穴を開けた排気筒に代わる。したがって住宅家屋において煙筒が次第にその姿を消してきた。
 一方、産業においては、昭和37年に公開された「キューポラのある街」がある。鋳物産業が盛んだった埼玉県川口市が舞台となっており、キューポラとは、鉄を溶かす溶解炉に必要な装置で、それが屋根上にそびえる景色が印象的である。

煙 筒
 俗に住宅では煙筒、産業では煙突というニュアンスが強い。煙筒は外の雨風に触れるために錆びない材質としてトタンが普及し、後にホーローやステンレスなども普及してきた。
 昭和は、煙筒、梯子、薪が一般住宅の外観御三家であった。そして側を通るとその燃料の臭いや煙によって、生活観が充満していた時代である。